1 ザット・オールド・フィーリング (MONO)
2 イッツ・オールウェイズ・ユー (MONO)
3 ライク・サムワン・イン・ラヴ (MONO)
4 マイ・アイディアル (MONO)
5 アイヴ・ネヴァー・ビーン・イン・ラヴ・ビフォア (MONO)
6 マイ・バディ (MONO)
7 バット・ノット・フォー・ミー (MONO)
8 タイム・アフター・タイム (MONO)
9 アイ・ゲット・アロング・ウィズアウト・ユー・ヴェリー・ウェル (MONO)
10 マイ・ファニー・ヴァレンタイン (MONO)
11 ゼア・ウィル・ネヴァー・ビー・アナザー・ユー (MONO)
12 ザ・スリル・イズ・ゴーン (MONO)
13 アイ・フォール・イン・ラヴ・トゥー・イージリー (MONO)
14 ルック・フォー・ザ・シルヴァー・ライニング (MONO)
になります。
曲はおなじみのスタンダードばかり。しかしチェットが歌うと、そこに独特の世界が広がり、聴く者はついついその世界に引き込まれてしまう。そういう意味では、チェットの歌と演奏には麻薬的な魅力が潜んでいる。ジャズ・ヴォーカルにありがちな大胆なフェイクは行なわず、メロディをストレートに歌い上げるスタイルはいたってシンプル、それでいて味わい深い。まるで耳元で囁くようなソフトな感触の歌声はチェットの専売特許といっていい。いまでは笑い話だが、当時チェットの歌を聴いた人は、女性が歌っていると誤解したりしたものだ。中性的と形容されるアンニュイな歌声、その歌声とリリカルなトランペットのハーモニーが絶妙だ。チェット・ベイカーを聴くなら、なにはさておき本作から。(市川正二)
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