栴檀(センダン)
センダン(栴檀)はセンダン科の落葉広葉高木。万葉集や枕草子などの古典文学にも登場する植物で、開花時期に花を観賞した。
開花時期は5~6月で、新枝の葉のつけ根から花茎を出し、直径2cmほどの花が円錐状にまとまって開花する。薄紫色の花が樹木全体を覆うように開花する様子は、紫のもやがかかったようで見ごたえがある。がくと花弁は5枚。花にはバニラに似た香りがある。
双葉より芳(かんばし)しと言われるセンダンは白(びやく)檀(だん)を指していて、本植物とは異なる。樹皮は 生薬の苦楝皮(くれんぴ)で、虫下しとして煎(せんじ)液を内服。葉は強い除虫効果をもつため、かつては農家において除虫に用いられていた。果実は生薬の苦楝子(くれんし)として、ひび あかぎれ
しもやけに外用。椋鳥など鳥は食べるが、人やペットには毒性があり、食べると食中毒を起こす。
夏の木漏れ日は明るく、落葉が早いので緑陰樹になります。耐寒性はやや弱く、寒冷地での植栽には向きません。
成長が非常に早く、15年で製材可能。材(ミンディ材)は均質な材質で加工しやすい。広葉樹の木材として需要が多く、建築、器具、家具や、ケヤキの模擬材として使われることもある。
他に、イノシシ対策も兼ねて、耕作放棄地などで、植樹を進めている地域があるそうです。